金融を意味するファイナンスと、IT技術のテクノロジーを組み合わせたフィンテックという造語は、多くの人に認知されるようになりました。お金の利用履歴をPCやスマホで管理する、クラウド上の家計簿も広い意味ではフィンテックに分類されます。
日常生活にフィンテックがすっかり浸透している昨今ですが、インシュアテックというワードは耳にしたことがあるでしょうか。これは保険を意味するインシュアランスと、テクノロジーから成る造語です。
フィンテックの影響を受けて保険業界もIT業界の新技術を導入し、付加価値のある保険商品を販売するようになりました。たとえば、医療保険契約を結んだ顧客に対して、IT企業が開発した歩数管理のできるウェラブル端末をレンタルするプランがあります。
このプランは、あらかじめ設定した1日の歩数を長期間にわたって達成できれば、キャッシュバックがもらえる仕組みです。保険業界はIT業界とタッグを組んで、自身の健康のためにしっかりアクションを起こせる顧客を優遇するシステムを構築しました。
また、医療保険だけでなく自動車保険の分野でも、加入者の車にIT企業が開発したデバイスを提供するプランがあります。このデバイスを搭載することにより、平均速度やブレーキ回数などがデータ化され、安全運転が遵守されていれば保険料が割安になるものです。
対面接客のイメージが強かった保険業界は、IT技術の導入によって非対面でも保険料を変動させることが可能になりました。IT業界は今後どの業界と結びつき、新たにどんな造語が生まれるのかに注目が集まっています。